過去レポ Dの場合 最終話
Dの目録、いよいよ最終回です。
ここまで読んでくださった方、
本当におつかれさまでした。
さて、2、3時間でも連絡が取れなかったことを
怒っていたDに、あたしは一応謝りました。
でも、あたしなりの言い分もしっかりと伝えました。
するとDは、あっさりと謝ってきました。
その翌週も、Dは何事もなかったように
いつもの通り報告じみたメールを何通も送ってきました。
あたしの返信は、少し冷めていたかもしれません。
それでもDは、それまでと何も変わりませんでした。
あたしは何だか無償に腹が立った。
その何事もなかった感じが、あたしの神経を余計に逆撫でしていた。
それからもDは、どこへ行こうとか、なにをしようとか言うわけでもなく、
ただいつも通り、日報のようなメールを律儀に送ってきました。
お互い、その週がヒマなのはメールで確認済み。
それなのに、Dは食事に誘うこともなく、日課のジム通い。
週末に近づくにつれ、あたしはどんどん分からなくなりました。
この人は、これで満足なんだろうか。何を望んでいるんだろうか。
そして、ある日、Dから驚きのメールが・・・。
そこには、2ヶ月後から自分はアメリカに行くことにした。
一緒に行ってみないか、といったような事が書かれていました。
今の日本には未来がない。アメリカにならそれがある、と。
(ちなみに旅行じゃないよ。)
どうおもいますか??
あたしはその話の飛び方に、まったく対応できませんでした。
見ようによっては、美談にも聞こえる。ドラマに見える。
素敵なラブストーリーにすることだってできそうです。
でも!だけど!だよ。
出会いはネット。会ったのは2回。お互いの事ほとんど知らない。
あんたはいいさ、マンションあるし、親金持ちだし、
仕事をぽいっとやめたって、お父さんがどうにかするさ。
でもあたしはどうする。あたしの仕事はどうなる。
そんな突然の軽い思いつきに付き合えるほど、あんたのこと好きじゃないし、
信頼もできないんだよ!!!
しかも、メールでって、どういうことだ・・・・・!
冗談でしょう、と笑い飛ばせれば良かったんでしょうね。
でも、あたしはそれができなかった。
その何も考えていない感じが、許せなかった。
(あたしのメール)
会おうともしない、食事に誘いもしない。
それなのに、どういうつもりでそういうことを言ってるんですか?
(Dのメール)
そんな深く考えることないよ。まずは3ヶ月どう?
人生いちどきりだよ、楽しまないとね!
まずは・・・・???
この、禿げかけ関脇セレブ風がーーーーーーー!!!
お試し感覚で、そんなことが決められるかっつーのーーー!!
金持ちのケセラセラに付き合えるほど、あたしゃ余裕ないんだよーーーーー!!
Dはアメリカオタクでした。
オバマさんに浮かされていました。
あたしがDのイヤだったところ。
それは、禿げかけた頭以上に、言葉尻や仕草に混じる
Oh!とかYeah!とか、そういうところでした。
顔はトンコツ、頭は関脇、気持ちだけはアメリカン。(小錦??)
あたしはDの「ンーフン?」とか「アーハー?」とか「イェッ!」とかを
耳にする度に確実に何かが萎えていくのを感じていました。
Dからの「お試し」メールには、もう返事をしませんでした。
何か言うだけばかばかしいし、話し合ったり理解しようと思うほど
やっぱりDに対して特別な感情はわいてこなかったし。
Dとはそれっきりです。
それ以上なにも言ってこなかったということは、
アメリカ行きの提案もやっぱりその程度のものだったということなんでしょう。
ま、それ以上食い下がられても困るんですけどね。
いま、改めて思う。
なんだったんだろう、あの人。
お坊ちゃまって、やっぱどこかズレてるんでしょうか。
欲しいもの何でも手に入るし、恋人もネットショッピング感覚だったのかな。
でも金持ちの割には、一度もおいしいお店連れてってくれなかった・・・。
あー、しかし、ヤらなくて良かった・・・・。
もしやってたらどんな感じだったんだろう・・・。
オウ、イエー、カモーン、カモーン。
とか叫びだしたりするのかな。それはそれで見てみたかったかも。
いや、やっぱいいや。
書いてて気持ち悪くなってきた・・・。
ここまでお付き合い頂いた方、
こんな最後で、ごめんなさい。
でも、こーんなもんなのかもしれません、人生なんて。。
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